一服のもてなし

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美しい箸の持ち方 その4 [2008年02月22日(金)]
 
お正月のお雑煮やちょっとした吸い物を人前で頂くことがあると思います。
今回はお椀を頂くときの箸の扱いです。

普段の食生活で味噌汁や吸い物といった汁物を頂くときには、ほとんどが木のお椀で匙を使わず、器に口を付けて頂いていると思います。味噌汁をスプーンで頂くのは少し違和感があるのは日本人の本能かもしれません。

日本食文化にはキレイな水に恵まれているだけあり、全国に様々な汁物の献立があります。それらは、器に直接口を付けて頂くことが多く、匙を使うことは少ないようです。中国の蓮華、高麗の李朝匙、薬匙と日本には古くから匙が伝わっているのですが、それほど普及することはありませんでした。

また、日本食文化を語る上で欠かせない禅宗の食事作法で使われる応量器には匙が付きますが、一般家庭に浸透しなかったことも不思議なものです。
その禅宗の食事作法を取り入れた茶懐石の所作に乗っ取り記てみます。


まず。お椀を手の平にのせ、蓋を開けます。




このとき蓋が開かないときがあります。お椀の中の水蒸気が冷めて水になることで、お椀の中の気圧が下がり、お椀の外の空気の圧力の方が中に比べ大きくなるので、蓋が取れなくなるそうです。
ちなみにこれは作法ではなく働きですが、お椀の身の縁辺りを軽く押さえることで身と蓋に隙間を空け、中に空気を入れれば蓋は開きます。






蓋裏にあるしずくが落ちないように心がけ蓋を裏返して置きます。




お椀は手にのせたまま、箸を取ります。





お椀をのせている手の空いてる指で箸を扱い、箸を持つ手に持ち替えます。

この箸の扱いはお椀だけでなく、四・五人分を一つ盛りにしてある鉢などの取り箸を扱うときや立食で取り皿と箸を手にする際にも自然に出来るように普段の食事でも心がけてみましょう。美しい所作を体が覚えることで何気ない所作が美しくなる筈です。

ではでは。

プロフィール
プロフィール
北見宗幸
社団法人茶道文化振興会講師。みやび流和装道マナー部師範。高田馬場で昭和25年から続く「茶道会館」でお茶の稽古や茶会を催すほか、テレビ、雑誌などでも幅広く茶道の指導を行う。『はじめての茶の湯―茶道の基本がよくわかる』(成美堂出版)監修。
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