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除夜釜 [2007年12月31日(月)]
 
12月31日の大晦日には、お弟子さんを迎えて釜を掛けます。

寄りつきには宗旦画賛道安の絵を掛け



本席の花はそばの湯切りを花入に見立て水仙と葡萄の葉





茶碗は志野の暦手で天保五年の物、茶杓には大晦日とあります。




最終の席が済み、除夜の鐘を迎え、炉の中の炭は埋め火にして新年を待ちます。
お客様には正月支度でいそがしい最中に来ていただきホントに感謝してます。来年も良いもてなしが出来るよう努力したいと思います。また、ブログも頑張っていきますのでよろしくお願いします。

よいお年をお迎えください。
ではでは。

お節料理は作りますか? [2007年12月28日(金)]
 
師も走る12月、もちろん私も全速力で走っています。年末の大掃除と正月準備で一番楽しめるのは「おせち」の準備です。いろんなとこから「おせちセット」のチラシが来ますが、自分で作る方が楽しいと思います。出来合いのものを買ってきて重箱に詰めるだけでも楽しいですから、是非、オススメします。もちろん、私も詰める専門です。

ところで「おせち」の云われはご存じですか?
「おせち」は「お節」と書き、元々「御節供(おせちく)」といわれ、宮中の節日の宴会に供えさせられる、ごちそうのことでした。平安時代の宮中では、1月1日の正月、1月7日の人日、3月3日の上巳、5月5日の端午、7月7日の七夕、9月9日の重陽と、正月と五節句には、その四季に会わせて収穫できることを感謝し神に供え、祝膳を作り宴会をしていたのです、その季節の節目に供えることから「御節供」と言われていたのです。





年に6回あったお節料理も平安から平成にかけて時代と共に変わり、正月のみとなってしまい、供えることの意味より、一つの行事になってしまったのです。平安時代の宮中から更に起源をさかのぼると弥生時代へもさかのぼることが出来るようです。

今の日本、古い習慣がどんどん消えていく中で、お正月のお節料理はいつまでも健在かもしれませんね。来年の正月には心していただきましょう。

皆さんご存じと思いますが、お節料理の重箱は四段でありましたが四は死を連想させることから与の重とし空の一段を足して五段重ねにします。

一の重は口取り 数の子、かまぼこ、金団(きんとん)、黒豆、伊達巻、田作り(ごまめ)、布巻など。数の子は数が多いことから子孫繁栄に、かまぼこは紅白に飾り、きんとんは金の布団、黒豆は黒は玄の意で魔除けとなり豆に生きられるように、だて巻は自分の巻き物に書く知識が増えように、田作りはお米が沢山取れるように、昆布巻は「よろこぶ」の意味から、詰められます。

二の重は焼き物 鯛(たい)、鰤(ぶり)、いか、伊勢海老、はまぐりなどの魚貝類。鯛(たい)は神饌であり、めでたいの意から、鰤(ぶり)は出世魚、伊勢海老も神饌であり武士を連想させ、「威勢がいい」の意から、蛤は左右の殻が隙間無くと合うことから縁起良いことから、詰められます。

三の重は煮物  里芋、牛蒡、椎茸、蓮根、人参、筍、くわいなど。

里芋は子芋がたくさん付くことから、子宝を願って、牛蒡は軽くたたいて平たくし、運が開けるようにと、同じく椎茸も運開くように、更に亀甲の型取り、蓮根は孔が空いていることから遠くが見えるよう、人参は梅に型取り寒さに耐える縁起花に、筍はすくすくとまっすぐ育つように、くわいは大きな目が出ることから詰められます。

与の重は酢の物 紅白なます、ちょろぎ、酢蓮など。

紅白なますは紅白の水引に型取り、酢蓮はれんこんのこと、ちょろぎは「長老木」「長老喜」「長老貴」「千代呂木」などと書く縁起物として詰められます。

食材、詰め方は地域や家風によっても異なりますが縁起を担ぐのは全国共通でありましょう。先日、東北に行ったときに秋田の方に伺いましたら、12月31日大晦日の夜を年夜といって、家族そろって、ごちそうを食べて祝うそうです。

お雑煮となりますと関東はこうだ、関西はこうだと切り無く、都道府県どころかその家その家違いますから説明仕切れませんが、丸形か切り形の餅とお節の煮物が入っている形が多いようです。もちろん餅のない雑煮もあります。汁の調味は、すまし仕立て、味噌仕立て、小豆雑煮、の三つに分かれているそうです。

因みに我が家は元旦・二日はすまし仕立て三日・初釜は白味噌仕立てとなっております。箸はそれぞれ父に名前を書いてもらい、柳丸箸を使います。



我が子の生まれて初めての御雑煮と箸袋です。(平成18年正月)


柳丸箸は、割箸ではなく1本ずつの組箸で、お祝い事やお正月の雑煮用として使われます。中太両細の俵型をしていまして、家庭円満で一年中食物に不自由しないように願いをこめます。その年初めての食と口との橋渡しとなるのですから芽が出る柳と縁起を担ぎます。九州では勝ち栗となる栗の箸を使うそうです。

ともあれ、その年初めての食事ですから縁起を担ぎましょう。

ともあれ、年末年始、食べすぎ注意です。
ではでは。

【今日の焼酎】


越乃寒梅 古酒 乙焼酎
盃 リチャード・ミグリエム

2008年五木ひろしスペシャルカレンダー [2007年12月28日(金)]
 
茶道シーンを担当させていただきました2008年五木ひろしスペシャルカレンダー「五木ひろし 優・凛・彩・奏」が好評発売中です。



この設えは亭主相伴の姿でして、2008年はじめての心を込めたお茶を皆さんに差し上げ、そして亭主も共に楽しみ、五木ひろしさんとファンの皆さんが宝船に乗り、良い年を共に過ごしましょう。というイメージで取り合わせ致しました。
五木ひろしさんが還暦と伺い、偶然にも茶道会館にある茶室・溜庵も出来まして60年です。この茶室しかないと思いました。

撮影中、1カットごとに「おめでとうございます」「ありがとうございます」と一声をささやく五木ひろしさんの姿を横で目にしていますと、常にファンの皆さんをもてなしているのだなと感じました。そして、私のような弱輩者でも先生として迎えていただく姿勢にも感謝ですし、様々な心配りと素晴らしい体験をさせていただきました。ありがとうございました。また、スタッフの皆さんの動作、気遣いも素晴らしく大変勉強になりました。

是非、皆さん、このカレンダーをお目通し下さい。
ではでは。

京都での茶会 [2007年12月27日(木)]
 
京都の茶室・心猿庵にて母の還暦祝いの茶会がありました。京都の紅葉をゆっくりみるのは久々です。庭の紅葉も素晴らしい色づきですが、朝の法然院に行きますと、さらに素晴らしい色づきです。何とも言えない清らかな空気がいただけました。





少し急な坂を上り、目線を足下から正面に切り替えると、目の前にたたずむ茅葺屋根は、まさに仏へ至る道が続いている山門です。向こうに行くことで俗世を忘れることが出来るのでしょうが、そう言う訳にはいきません。門前、庭の掃除があるのですから……。





露地の青竹はすべて京都一の職人である山中工務店さんが手入れをしてくれます。心猿庵で茶事茶会となりますと山中工務店さんがいればホントに心強いです。今、茶室を造らしたら天下一と言える方です。

そして、菓子は緑庵です。





私は菓子の評価には自信がありまして、4〜5年前に「オブラ」という雑誌で和菓子ランキングの審査員をして一日に16個の菓子と18本の団子を食べた記録があるほどですから、菓子の味には喧しい方です。

緑庵の菓子はホント上品な味です。見栄え、味ともに上品です。お店でも求められるとのことですから、観光で京都に行ったときでもすぐに季節感のある菓子がいただけることはホントうれしいことです。是非、オススメします。





もちろん、懐石は喜多見です。裏千家14世家元淡々斎の還暦のお祝いに、夫人の清香院さまが考案した千歳盆を点心の器に見立ててお出ししました。今回の茶会に来ていただいたかたはお弟子さんと身内の方で、和やかな茶会でした。京都を家族で満喫できるいい時間でした。


来年の秋には是非、京都の紅葉を味わってみてください。
ではでは。

ワイン茶会 〜ワインとガラスの立礼立茶会編 打ち上げ〜 [2007年12月21日(金)]
 
ワイン茶会の打ち上げは自由が丘にある『ジュリアーノ』で致しました。ここの素晴らしいワインと食にはびっくりしますよ、是非行ってみてください。そして、猫好きにもたまらない店かもしれません。

今回のワイン茶会でお運びをしていただきましたANAのキャビンアテンダント3人が花となり、麹谷さんのコレクションを頂きました。



シャンパンはポメリー キュヴェ・ルイーズ [1985] マグナム 
麹谷さんへのメッセ−ジが書かれているボトルでした。木箱に入った貴重なシャンパンです。そして、味は何とも言えない深みがあります。とろみがあるシャンパンは初めてでした。

その次は赤です。1978年を3本……。なんと贅沢な時間でしょうか。



シャトー・ガザン [1978] 
ドメーヌ・ド・シュヴァリエ・ルージュ [1978]
シャトー・カロン・セギュール[1978]

この日はかなりワイン漬けになりました。朝から10種のワインで、トータルで3本は飲んだと思います。そして次の日から車で京都へ行くという、自分自身のタフさにも驚きましたね。楽しいことには疲れが残らないのでしょう。

麹谷さんと大中さんとは少し早い忘年会でしたが、来年も懲りずにワイン三昧しそうです。

みなさんも年末飲み過ぎ注意しましょう。
ではでは。

ワイン茶会 〜ワインとガラスの立礼立茶会編 その2〜 [2007年12月20日(木)]
 
亭主の麹谷さんの道具組はホントに楽しませてくれます。全くお茶を知らない人から、お茶を何十年している人まで楽しめます。





床軸 ロマネコンティ1937年 麻殖生素子装
花 葡萄照葉
花入 仏蘭西葡萄酒古瓶年代不明記
風炉先 葡萄酒木箱焼印模様 麹谷宏作
立礼机 酒舟古材
皆具硝子製銘白々 蓋十二代宗哲 麹谷宏作
薄器朱塗立字茶器  北村昭齋貸与
茶杓 銘 切掛 シャンパーニュニテ削ル
点茶碗 大樋焼 聖形大茶碗 大樋年雄
替 大片口 伊賀長谷園 麹谷宏作
茶碗 葡萄酒古瓶ヲ似テ造ル
御茶金輪 小山園詰
御水富山 「満寿泉」仕込水
菓子 ヴァンショー
菓子器 タストヴァン





来ていただきましたお客様も楽しい方ばかりで、ワイン好きの著名人・有名人、各日本のワイナリーの方、メディアの方も入らして、お茶を楽しみ、ワインを楽しみ、もてなしを楽しんで頂けました。





川島なお美さんはワイン好きでも有名ですが茶道は茶名を持つほどです。茶名宗美をお披露目の時もワイン茶会で致しました。ワインを知らない私にワインを教えてくれた先生でもあります。はじめての打ち合わせでシャトー・マルゴーをご馳走していただいたのは消して忘れない思い出です。独身最後のということで写真を撮っときました。

ワイン茶会のもう一つの楽しみは打ち合わせ打ち上げです。
これがすごいんです・・・続きます。
ではでは。

ワイン茶会 〜ワインとガラスの立礼立茶会編 その1〜 [2007年12月20日(木)]
 
今年最後のワイン茶会は大々的に行いました。麹谷宏さんによる「ワインとガラスの立礼立茶会」では3日間で7人のソムリエの登場です。




情野博之(アビシウス)
丸山宏人(オザミ・デ・ヴァン)
永井栄(アンカフェ)
阿部誠(ヴィオニス)
中本聡文(資生堂ロオジェ)
澁谷康弘(ピエール・ガニエール)
山田晃通(アーベント)




ルバイヤート甲州シュール・リー2006(丸藤葡萄酒工業株式会社)
奥出雲ワイン シャルドネ2006(有限会社奥出雲葡萄園)
深雪花NV(株式会社岩の原葡萄園)
志太ヤマソーヴィニオン2004(伊豆ワイナリーシャトーT.S)
五一ワイン桔梗ヶ原メルロ(株式会社林農園)


点心は前回と同じく山田チカラさんでした。立食でワイングラスを片手に持つのため、もう片方の手で頂けるように工夫を凝らした食事は一つの作品のようでした。



白トリフの香りは素晴らしく、最高でした。


そして茶会は・・・続きます。
ではでは。

【今日のワイン】総集編 その2 [2007年12月15日(土)]
 




8月から、ここで紹介したワインは53本でした。一年で約150本飲んでると思うとぞっとしますね。来年は控えます。

ではでは。

【今日のワイン】総集編 その1 [2007年12月15日(土)]
 
載せれなかった【今日のワイン】を掲載します。


フレンチ ルーツ ルージュ [2003]
ジネステ
フランス/ボルドー
今話題のコルクでなくプラスチックの栓


ヴォーヌ・ロマネ [2005]
ジャック・カシュー
フランス/ブルゴーニュ



モエ・エ・シャンドン ブリュット・ロゼ
フランス/シャンパーニュ


シャブリ 1級 フルショーム
J・モロー・エ・フィス
フランス/ブルゴーニュ


続きます。
ではでは。

美酒美食『VENDANGES』 [2007年12月14日(金)]
 
盛岡のホテルからタクシーに乗り「バスセンター前のヴァンダンジュへ」と言ったら、「ヴァンダンジュね。あそこはセラーもあって人気があるんですよ」と運転手が答えてきました。盛岡のワイン好き者には一押しのお店だそうです。



VENDANGES(ヴァンダンジュ)の語意はワイン用のブドウを収穫することだそうでロゴは麹谷宏さんのデザインです。



食事の味は文句なしです。唯一、味に文句を言ったのは田崎真也さんらしいですが、シェフも負けじと口論したことは有名な逸話となっています。店には所々に花が生けてあり、日本人として、なぜか安心します。

ワインで印象に残ったのは「ボジョレーヴィラージュ’06」ソムリエの佐々木真一さんが、なんと2年に渡り現地で育てた葡萄で作られたワインとのこと、この物語が或る限り盛岡で右に出るワインはないはずです。と思いきや盛岡産の地のワインも負けてませんでした。

肉といい魚といい、新鮮な食材とシェフの腕、店の雰囲気、ソムリエの存在感、地のワインの物語、地元思いのオーナーと素晴らしいお店です。是非オススメします。


「ヴィレ」ワイングランドスパークリング ’02 くずまきワイン
五月長根葡萄園 リースリング・リオン ’06 エーデルワイン
ボジョレーヴィラージュ ’06 カリーム・ヴィオネ
山葡萄樽熟 ’98 くずまきワイン
ビュジュ・カルドン ’06 アラン・ルナルダ-ファシュ



お店に売られていた箸が目につき、すべて買いしめてしまいました。因みに食事をする箸はこの箸ではなく、紫檀の箸でとても細く新鮮でした。箸を選んだのはオーナーの盛岡市議会議員である福井せいじさん(松田優作似)だそうで、この日は一緒に相伴しまして、福井さん人柄も楽しめました。酔いながら一言「この町を良くしたいんですよ〜!」と、ホントいい人だなぁと感じました。いい人達が集まる店『VENDANGES』でした。

是非、ご賞味下さい。
ではでは。
Posted at 15:04 | 美酒美食 | この記事のURL
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プロフィール
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北見宗幸
社団法人茶道文化振興会講師。みやび流和装道マナー部師範。高田馬場で昭和25年から続く「茶道会館」でお茶の稽古や茶会を催すほか、テレビ、雑誌などでも幅広く茶道の指導を行う。『はじめての茶の湯―茶道の基本がよくわかる』(成美堂出版)監修。
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