一服のもてなし

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「一服のもてなし」其の2へ [2008年04月25日(金)]
 
「一服のもてなし」をはじめて8ヶ月経ちました。

「美しいしぐさ指南」を見て講義を頼まれたり、はじめた会う人に「一服のもてなしの北見宗幸さんですよね?見てますよ」なんて言われたり、嬉しい思いを沢山させて頂いております。

普通のデジカメで普通に撮っているのに「写真、キレイですね?」と言われる事が多いので、逆に力が入ってしまったからかデータ容量が最大に達してしまっため「一服のもてなし」其の2へ続きます。

いままでの「一服のもてなし」は、友人、知人、お弟子さんから「内容が難しすぎる」との声が多いので、「一服のもてなし」其の2では茶道をしてない人にも分かりやすい内容で二服目を差し上げます。

ではでは。

【今日のソウコウ】


せっかく最後の写真なので秘蔵の写真をアップしました。
「一服のもてなし 其の二」も引き続きよろしくお願いします。

桜花茶会 [2008年04月18日(金)]
 
茶道会館では毎年四月上旬の日曜日に桜花の茶会を致します。
その時には四月八日の灌仏会(かんぶつえ)に合わせてアメリカのコロラド州にある両忘庵USAの大木宗完和尚に来て頂き、稽古で使った古い茶筅を茶筅塚で供養致します。




桜の足下には散った花びらが敷き詰めており
それまた風情ある景色でした。



庭にある枝垂れ桜は幹の太さが2メートル程ある大木で「水月桜」と名が付いております。

今年の桜は咲くのが早く茶会当日には少し散ってしまいまして、しかもあいにくの雨でしたので近づき写真を撮る人も少なくしだれ桜が寂しそうでした。
桜花の茶会がはじまって20年ですが、はじめての雨でしたが席中は華やかに心がけました。


円能斎好吉野棚に三島唐津の水指
茶碗は了入作の鈍太郎形で銘は「日本晴」
菓子は亀屋萬年堂「花衣」



軸は寂蓮筆 和漢朗詠集切 「みわたせば柳桜をこきまぜて. 都ぞ春の錦なりける」
花は糊こぼし椿 (良弁椿) と白すおう
花入は東大寺 お松明の竹

鎌倉時代の軸に東大寺の糊こぼし、床だけで何も語る必要はない取り合わせですが、しゃべらずにいられない性格でして、花粉症で声が出ないにもかかわらず、しっかり15席を後見させて頂きました。

茶会が終わる頃には雨もやみまして、桜によって写真を撮る人もチラホラと、化粧を直すモデルさん達を水月桜は静かにスタンバってました。来年も同じように桜が咲くこと願います。

ではでは。

【今日のワイン】


カレラ ピノ・ノワール  セントラル・コースト 2006
カリフォルニア
ピノノワール
☆☆★★★

90才の誕生日パーティー [2008年04月16日(水)]
 
とある大茶人の「卒寿のお祝い」が社団法人日本ブライダル事業振興協会(BIA)主催でございました。

その先生は冠婚葬祭といえばこの方と言われるほどでして、北見家とは私の曾おじいさんの頃からのお付き合いがございまして、先生には小さな事から挨拶・言葉づかい・振る舞いなどと色々なことをご指導を頂いております。



学生時代は毎年ハワイでお会いして、プールで一緒に泳いだ楽しい思い出もありますが恥をかいた思い出も沢山あります。

高校生のときでした。ハワイで食事をご馳走して頂く事になり、私は一人で遊んでいたため直接お店に行ったのですが、もちろんハワイですからTシャツに短パンでビーチサンダルでした。するとそこは高級ホテルの日本料理屋で、私以外は正装(アロハ)でした。

茶の世界では畳の上を素足で歩くのはタブーです。清浄な茶室で素足により欲情を感じさせてしまうので、それを清浄な白で隠すのです。ですから、畳の上では白い足袋か白い靴下を必ず着用するのです。

当然そんなことは知らない学生時代です。男は素足でもいいと言われましても、一人でTシャツに短パンは恥ずかしく、家族からは「なんでそんな格好なんだ?」と言われ、さんざんでした。そのおかげで今があるのかも知れませんが、恥ずかしい思い出です。

そして、食事が終わり弥栄子先生にお礼を言いましたら、「畳の上での、お辞儀がまだ出来てないね。もっと、いろいろ経験して、それを身につけて、京都で修業してきなさい。」とお言葉を頂いたのは忘れることが出来ません。

この日のお祝いの会では先生の90年の歴史がビデオで名言集と共に流れました。その中で心にズシンときた言葉がありました。

「多忙中ほど、幸せな時間は無い」です。


会場では立礼でお茶を一服いただけます。先生の扇面に花入は熨斗の形に藤の花、きっと不二の花の思いでいけたのでしょう。



会場では私の幼なじみでもあるお孫さんと曾孫達と座談会しています。子連れで運転もあるので、ハワイのブレーカーズホテルのプールサイドでワインを飲んでいた学生時代のようにはいきませんが、私は一人でシャンパンを5・6杯とワインを4・5杯ほど頂いてしまいました。

これもすべて先生の90才パワーのおかげです。いつも感謝しております。

ではでは。

美味しさを引き立てる器達2 [2008年04月11日(金)]
 
昨年、九州は福岡のお寺に茶事で呼ばれ、いろいろとご案内頂いた際に手に入れました。この小皿達は高取焼です。

深く茶道をしてますと全国各地、世界各国で陶器を見れば茶道具として使えないか手に取ってしまいます。私たちは、それらの陶器を「やきもの」と呼びまして、最初は茶器として求め、いずれ食器となり、さらに雑器となり、いつの間にか植木鉢のしたに敷かれていることもあるのですが、美味しさを引き立てる器として求める事の多い小皿などは、茶器としては使うことがあまりないので、長く食器として使われるので小皿達も安心しているかも知れません。





九州はホントに「やきもの」が豊富でして、やきものの種類でも百種類はあると思います。その中でも一番メジャーと言えるのが唐津でしょう。

普段日常で陶器の呼び名はセトモノと言いますよね。これは東日本内で愛知県の瀬戸を中心として呼ばれてまして、西日本、九州ではカラツモノと呼ばれています。これは唐津を中心として呼ばれたのです。





これだけ九州と云えば唐津と言いながら、小皿は福岡の高取を使ってます。唐津の器達はいずれ紹介しますね。徳利、ぐい飲み、小鉢と色々ありますのでお楽しみにしてて下さい。

高取焼は福岡県直方市の鷹取山辺りで、朝鮮出兵の際に高麗の名陶工を連れ帰り、焼かせたのがはじまりでして、江戸時代に入ると唐津からの陶工を呼び、今の高取焼を位置づけたのです。唐津に比べ土が細かく柔らかいのが特徴で灰色掛かっているので瀬戸との違いもわかりやすく、特徴あるやきものです。





この器は約8センチの大きさで小皿の中でも豆皿ですね。我が家では醤油皿として使うことが多いですが、ワサビ・カラシ・ごまと言った調味料をそっと添える器としても使えば、さらに食卓を彩れると思いますよ。

こういった器をお店で探すのも楽しいのですが、実際に現地へ行きまして器が作られている窯元を目で見て、出来たてを手に入れることで、それらの話題も美味しさを引き立てる事が出来るはずです。ちょっとした来客にも、もてなし役にもなりますね。

是非、お試ししてみて下さい。
ではでは。

【今日のワイン】


シャトー・ランシュ・ムーサ
フランス/ボルドー 
オー・メドック/ポイヤック
カベルネ・ソーヴィニヨン70% メルロー30%
☆☆☆★★

ワイン三昧 [2008年04月04日(金)]
 
ハートマークでお馴染みのカロンセギュールはグランクリュ3級ですが、もしかしたら日本では五大シャトーよりメジャーかも知れません。バレンタイン、ホワイトデー、クリスマスといったイベントには目に付くことが沢山ありますよね。

この日は例のごとく、例の店で、例のメンバーで、ワインを持ち込んで頂きました。私が持ち込んだワインはカロンセギュール1996です。ほったらかしのワインセラーのおかげで例のごとくカビだらけ、今年の飲みはじめで頂いたオーパスワンを思い出します。取り出したときラベルが破れてしまい、「Broken Heart」と銘々しました。



エモシオン・ド・テロワール 2005
ヴァンサン・ジラルダン
ブルゴーニュ
ピノ・ノワール



お店が用意してくれたワインはエモシオン・ド・テロワール2005で、とても若々しく飲みやすく軽く頂いてしまいました。





G氏が用意したワインは例のごとくスロヴェニアでラベルの犬がチャームポイントだとか、たまたまそこにいたM氏は笛を吹くミュージシャンだそうで、ラベルの犬の姿に大変喜んでいました。「いずれ空き瓶になって捨てられるなよ」との声にも「空き瓶も楽器になりますよ」と返すのは流石です。ステージ慣れしてるだけあります。



スロヴェニア/エディ・シムチッチ
ソーヴィニヨン・リゼルヴァ[2002]



コルクを開けるとまた犬が現れたのですが、G氏曰く、このコルクの犬は他のボトルの犬だとか・・・。どこかで入れ替わったのか、わざと違うデザインのコルクを詰めているのか、物語があるワインです。流石G氏です。





最後にカロンセギュールを頂いたのですが、久々に味わう重いタンニンは次の日に残りそうなほど・・・。
結局、次の日に残りましたが、ワイン好きが集まればいろんな物語が生まれて楽しいですね。でも、飲み過ぎ注意です。

ではでは。


抹茶シフォン [2008年04月02日(水)]
 
ここ最近、京都は宇治茶の名のある詰を抹茶以外の商品で目にすることが多くあります。多分、サントリーの伊右衛門が出たころからですね。私たち茶道で抹茶を使うモノに取りまして福寿園の名は良く耳にしてきましたが、ペットボトルの伊右衛門で福寿園と初めて聞いたときは驚きました。今では買い物に行けば伊右衛門を優先にしてしまいます。





もともとあったのかも知れまっせんが、京都の編集者の方からおみやげで頂きました抹茶シフォンも京都で名のある詰の中村藤吉の製でして、私だけでなく家族皆が初めて目にしました。口にいたしましたら抹茶の香りは格別でして、普段、抹茶味と言えば甘みがありその中にほろ苦さがあるのですが、このシフォンケーキはほろ苦さの中に甘さがある感じで本来の抹茶と言えます。




茶道では一保堂、伊藤園、小山園といった茶の製造元を「詰(つめ)」と呼びます。名のある茶師は最高の茶の葉を最上の状態で茶壺に詰めることから、「詰」と呼ばれましたが、茶事・茶会の客で一番最後に付く末客も同じく「詰」と呼びます。

茶壺の口を切り中から茶の葉を出し、その葉茶を茶臼でひき、挽きたての茶で客をもてなす「口切りの茶事」は茶の湯で最高位とも言われる茶事です。古くはこの末客に付くのが茶師だったそうで、亭主の補助役として席中にいるといった背景から、末客も「詰」と呼ばれているのです。

是非、このシフォンケーキ試して、苦みの中の甘みを感じて下さい。ただ甘い抹茶はダメですよ。詰めが甘いのです。

ではでは。

【今日のワイン】

 
ドメーヌ・アレット・ロワイエ・ジラルダン
ボーヌ・1er・クロ・デ・ムーシュ 2001
フランス/ブルゴーニュ/コート・ド・ボーヌ/
ピノ・ノワール
☆☆☆★★
Posted at 10:06 | 菓子の話 | この記事のURL

プロフィール
プロフィール
北見宗幸
社団法人茶道文化振興会講師。みやび流和装道マナー部師範。高田馬場で昭和25年から続く「茶道会館」でお茶の稽古や茶会を催すほか、テレビ、雑誌などでも幅広く茶道の指導を行う。『はじめての茶の湯―茶道の基本がよくわかる』(成美堂出版)監修。
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