昼も夜も芝居づけ

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O.N.アベックホームラン『セプテンバーホール〜9月の散らかった穴〜』ザ・スズナリ [2007年09月11日(火)]
 
大堀こういちさん、温水洋一さんの2人のユニット、O.N.アベックホームラン。
作・演出は、細川徹さん。あ、気づいたら、もう4回目なんですね。
コントのような、短いお芝居のような小品をオムニバスで上演する形式。

なんだか、その存在だけでついつい笑ってしまう二人の役者。
ずるい、ずるすぎです。ハイ。
そんな2人が繰り広げるのは、ゆる〜く不可思議でシュールな世界でした。







このツーショットだけで、とりあえずひと笑いできそう、でしょ。我慢せず、笑っちゃってくださいませ(笑)。






“田舎に10泊”……。
完全に某番組のパクリなんですが、泊めて下さいと頼まれた人が「芸能人だからって……」と、なかなかすんなりとは受入れてくれなかったり。

背がどんどん縮んでいく温水さんを、心配する素振りをしながらもビデオで隠し撮りしていたり……。

とにかく、細川さんらしい不条理でゆるゆるのお馬鹿コントが次々。
温水さんのあの情けな〜い顔とか、薄くてふわふわの髪の毛とか、なんだか妙に愛おしい。
大堀さんは、田舎に泊まろうコントで、着替えて登場してくるたびに、なぜかクスッと笑えてしまう。
意味なんてない。感動も涙も教訓もない。でも、なんだか笑ってほのぼのしてしまう。
そのふわふわとしたぬるい空気が、仕事に追われて殺伐としているココロには妙に心地よく感じた次第。

残念ながら、東京公演は9月5日〜11日で、本日千秋楽でした。
明日・9月6日は、大阪・シアタードラマシティで上演されます。
O.N.アベックホームランのHP:http://www.o-n-a-h.com/

増田貴久の一人楽屋de大作戦「まちマス」東京グローブ座 [2007年08月28日(火)]
 
NewSのまっすーこと、増田貴久さんのひとりエンターテインメントショー。
これがひとりでやる初めてのステージなんだそうです。

タイトルからもちょっとわかるかもしれませんが、
NewSのコンサート直前に、楽屋に閉じこめられた増田さんがあれやこれやと奮闘するという設定です。

いや、いろいろとてんこ盛りなステージでした。
「シゲグリア」と称するちょっとアクロバティックな技を披露したかと思うと、中国ゴマ(どうも本番の数日前に始めたらしい)や、生着替え、ビリーならぬトニーズブートキャンプ(志村けんさんの変なおじさんやコマネチのポーズまでやらされる)、NewSの「サヤエンドウ」でひとりでダンス、当然歌もあり、で、とにかくいまやれることすべてを出しきってます、って感じ。
ソロで舞台に立つ機会って、これまでにあまりなかったんだと思うんですが、なんだか一生懸命さが伝わってきて、ものすごくあったか〜い気持ちになれるステージでした。

子供の頃の写真を見ながらの思い出話、そしてジャニーズ事務所に入ってからこれまでのいろんな写真(事務所に送った写真、「金八先生」や「武蔵 MUSASHI」出演時のもの)を見せながらのエピソード披露。
「明日は仕事ないから」と言われた翌日のテレビに100人近いJr.が映っていて悔しい思いをしたジュニア時代。
番組収録のためにNHKを訪れた際に、楽屋の廊下で大河ドラマのプロデューサーから声を掛けられて決まった大河の出演。
NewSのジャケ写に自分が一番小さく映っていることに、じつはがっかりしていたこと。
……などなど、増田さんの苦労話&ほのぼのエピソードが次々。

内容自体が自身のことを描いた作品だっただけに、彼の人柄がよく表われておりました。
なかでも感心したのは、「金八先生」のオーディションのエピソード。
じつは周りのジュニアには、明日オーディションがあることが伝えられていたのに、彼には何の連絡もなかったそう。普通なら、そこで凹んで終わりってところを「僕も行っていいですか?」と自ら志願して見事合格したのだとか。
私だったら言えないなー、勇気ないなーと思ったら、ますます株上昇です(笑)。

同じスタイルで上演された手越祐也さんの「てごラジ」はどうだったんでしょうね。
こちらもやっぱり観たら、ちょっとファンになっちゃうのかしらん?

鈴木勝秀演出『サロメ』パルコ劇場 [2007年08月09日(木)]
 
パルコ劇場トライアウトのリーディング(朗読、ですね)公演。

舞台には、シンプルに3つの椅子。その前には、白い男のものらしい首が置かれている。
そして下手に、演奏&効果音の横河理彦さんと鈴木勝秀さんのおふたり。
客電が落ちて音楽が流れ始めると、出演者の3人(浅野和之さん、久世星佳さん、藤井美菜さん)が舞台に登場。
おなじシリーズの白井晃さんの回とは明らかに違い、こちらのほうがリーディング色が強い感じ。

入場時に配られた折り込みチラシにある、スズカツさんの演出ノートによれば、リーディングはセッションだと考えているとのこと。
役者同士が、自分たちの持っているものをぶつけ合う場、ということは、かなり役者さん自身のパフォーマンスが必要になってくるということ。

題材は、オスカー・ワイルド作の、新訳聖書をモチーフに書かれた戯曲。
ヘロデ王が何よりも信頼を寄せる預言者・ヨカナーン。
義理の娘・サロメは、ヨカナーンに心惹かれるが彼に拒絶され、王に銀の盆に載せたヨカナーンの首を所望する。

歪んだサロメの恋心。ヨカナーンの肌、そして唇を狂おしいほどに求め、彼の死を望む。
恐ろしい女だと見るのが普通なのかもしれないけれど、そんなサロメの恋が、なぜだか崇高で美しいもののように感じる。

兄嫁を妻としたことで預言者・ヨカナーンからよくない予言を受けながらも、彼に平伏する王。
王という立場、そして領土という後ろ盾がなければ、単なる小心者で憶病者の王・ヘロデ。
浅野さんのセリフだけで見せる、王の狼狽ぶりには、なんどか客席から笑いが起きるほど。
君主の愚かさ、本心から心を開いて頼れる者がなく、予言に頼るしかない孤独、その孤独からくる弱さが滲み出ていた。

先王の元妻で后のヘロデヤは、現王をどこか見下し、その小心ぶりを小馬鹿にする強い女。
久世さんの女王は、強くて気高くていつだって堂々としている。
預言などに振り回されない、強い個性と意志を持つ彼女は、自分が産んだ娘にすらも女として嫉妬を燃やす。その姿は、目に見えるようだ。

絶大な権力を持った臆病な王と、その庇護の元にいながら居丈高な女王。
この2人が上手にコントラストを作り上げ、聖書を元にしたギリシャ神話のようなグロテスクな物語が、人間臭い作品へと仕上がっていた。
これが、スズカツさんのいうセッション、の効果だろうか。
とにかく、すごい役者さんが顔を合わせると、そこからさらなる物語が生まれる、そんな気がした。

関ジャニ∞(エイト)『えっ!ホンマ?ビックリ!! TOUR 2007』東京ドーム [2007年08月05日(日)]
 
近頃、おもしろくてカッコいいと評判の関ジャニ∞(エイト)。
なんと今回のツアー、日本全国47都道府県全部をまわるという荒行の東京公演に行ってまいりました(行ったのは、8/4ね)。

←東京ドームってほかの会場に比べてすごく広くて、アーティストが遠い〜ってずっと思っていたけれど、やっぱりドーム公演って出演者にとっても特別なものらしく、なんとなくムードが違うんですよね〜。なんか、お祭り感が強いというか、特別感があるというか。同じツアーでも曲構成とか趣向も少し違ったり。そういう意味では、やっぱりドーム公演って参加すると楽しいのよね。



東京ドームっていうと、なんだか広すぎて大きなスクリーンを観に行っているみたいな気分になることが多いんだけれど、ジャニーズのすごいところは、スタンド席でも彼らが肉眼で確認できるくらい近くまでやってきてくれること。
アリーナ席(というかグランド?)の外周を一周する花道。ど真ん中のセンターステージ。そして、上がったり旋回したりするゴンドラ。背の高いトロッコ。
スタンド席でも、彼らが近くまでくればちゃんと顔が判別できる。こういう気の配り方、さすがです。
だって、アリーナもスタンド席もチケット代は同じなんだもんね。一生懸命地方からやってくるファンも、観に来甲斐があるってもんです。

しかし、彼らのコンサートは本当にいろいろ盛りだくさん。
冒頭からノリのいいナンバーで飛ばし、ドーム全体がお祭りムード。
「ズッコケ男道」みたいな、覚えやすくて簡単でユニークな振付がついている曲もいくつかあって、一緒に踊れたりするのもなんか楽しい。
ちょっと、お祭りに参加して見様見真似で輪の中に入って踊る盆踊りににてる(怒られるかな?)。
おどってるうちに、気分が高揚してきてかるくハイになる感じです。

しかもライブの合間合間には、彼ららしい大爆笑トークも織り交ぜられたりしていて、楽しませてもらっちゃいました。
彼らは、関西人っていうこともあってか、アイドルなのに自分たちが笑われることでお客さんを喜ばせるっていうことを知ってるんだなぁ。
そういうところが、きっと身近な感じがして人気上昇中なんでしょうね。
「エイトレンジャー」という、恒例のコント(ゲストでやってきた嵐の相葉くんの言葉を借りると「小芝居」!?)も、回を重ねて東京にやってきているからか、グダグダな感じがなくて、なかなかまとまってたし。
横山君のソロの間奏中に流れた、「寝起きドッキリ」の映像にも大爆笑。
何が何だかわからないままに、「……盛り上がってますかぁ〜……?」と言わされている大倉君が、かわいかったです。
こういうことをメンバー同士やっていて笑えるのは、彼らがともにいろんなことを乗り越えてきたグループだからだと思います。

彼らの曲も、笑いを誘うコミックソングから、ノリのいいダンサブルなナンバー、そして聴かせる歌謡曲、ロック、バラードと多彩。
なかでも、個人的にナツメロっぽい歌謡曲のノリの曲は聴かせます。
なんといっても、渋谷すばる君の声がすばらしい!
あの声、あの声量、あのパワーボーカルは、“歌のうまいアイドル”なんて言葉じゃ不足。
CDじゃ、編集やアレンジでいくらでも上手く聴かせることはできるだろうけれど、ライブであの声、スピーカーを通してはいても生で聞くと本当に迫力ありでした。
友人が以前、「すばるくんには、ミュージカル『モーツァルト!』をやってほしい」という話をしていましたが、まさに。

何よりもよかったのは、彼らがみんな本当に楽しそうだったこと。
正直、47都道府県の折り返し地点だけに、すでに飽きがきてもいい頃なんだろうけれど、
精一杯楽しませよう、という気合いを感じ、そこにじ〜んときちゃいました。
歌あり、踊りあり、トークあり、(小)芝居あり、映像あり、サプライズゲストあり、盛りだくさんな内容。
充実した約3時間でした。ああ、楽しんだ!

白井晃演出『フォーエバー・ワルツ』パルコ劇場 [2007年08月04日(土)]
 
『PARCO tryout 2007 ドラマリーディングシリーズ vol.1』と銘打って行なわれた、リーディング公演。
リーディング、というのは、まあいわゆる朗読ですね。
ただ、演出家が入るということは、ただ単に俳優が台本を読むだけではなくて、キャスティングや舞台上の椅子や照明、読み方などにも、演出家の意図が入っているということ。
今回、今注目されている演出家による、作品のプレゼンテーションという意味合いもあるとのことで、もしかしたら、この作品が2〜3年後には舞台になっているかも、というか、そういう可能性が高いってことですね。

今回、公演が決まったのが(というか発表になったのが?)結構、急なことだったんですが、そのわりに客席はほぼ満席状態でした。
というのも、やはり演出が白井晃さんだっていうことが大きいんでしょうね。

白井晃、と聞いて「?」と思う人も多いかもしれませんが、三谷幸喜さんのドラマ『王様のレストラン』でちょっと自意識過剰気味なソムリエをやっていたり、最近ではドラマ『役者魂!』で加藤ローサさん演じる若手女優の父親で、大手の有名デーパートの社長、という役をやっていました。
役者さんとして、知っている方も多いかもしれません。
ですが、演出家としても活躍されている人で、以前は、遊◎機械/全自動シアターという劇団をやっていらしたりもしています。
ここ数年は、役者よりもおもに演出家として活躍していて、アート性の強い、美しい(そして私にはちょっと難しい……)舞台を作られていることが多いです。

現実か、夢の中か、それとも天国か、はたまた地獄かわからない世界。
自分が誰なのかも、なぜここにいるのかもわからない男(モーバイル・萩原聖人)が一人。
彼は、目の前に現われたもう一人の男(ワッツ・鈴木浩介)と会話を交わしながら、忘れていた記憶の断片を少しずつ拾い集めていく。
そして彼は、自分とイーヴィ(小山田サユリ)という女性との間にあった恋の顛末を辿り始める……。

舞台上には、2脚ずつ並べられた白い椅子が3箇所に置かれ、天井からは裸電球が下がっている。簡素だけれど、美しい舞台。
3人は台本を手にしながらも、ただ読むだけではなく、ときに立ち上がり、ときに声を荒げ、ときに場所を移動しながらセリフを口にする。
リーディングではあるけれど、限りなくお芝居に近い形で行なわれた作品でした。

拾い集められた記憶たちは、最初は楽しく美しい幸せなものばかり。
しかし、思い出を辿っていくうちに、いつしか忘れたいあの出来事までが呼び起こされてくる。
よく聞くことだけれど、女性は終わった恋の嫌な思い出を記憶に留め、男性は終わった恋の美しい思い出だけを記憶に留める、という。
モーバイルもそうだったのかもしれない。そして、嫌な記憶を排除することで心の平静を保っていたのかも、ね。
誰でも恋の終わりは辛い。ときに、その辛さに耐えかねて愚にもつかない行動をとることも。
果たして自分は、モーバイルと同じような結末を迎えないでいられるか。正直、自信がない。
ただ、彼の姿に自分を投影させて、必至に踏みとどまるしかないのかも。

最後、プロジェクターで投影された海の景色。
寄せては返す波の映像が、自分自身の過去の破れた恋の痛みをさらってくれているような気がした。

嵐 Summer Tour 2007『Time 〜コトバノチカラ〜」横浜アリーナ [2007年07月29日(日)]
 
演劇、じゃなくてスミマセン。
だって今週末、土日ともに芝居、ではなく“嵐”だったんですもの

本当に楽しかったし、発散できたし、嵐のそういう素敵な一面から、元気をたくさんもらえるメッセージ性のあるコンサートでした。
思いきり楽しんじゃいましたよ。


←たまには写真もアップしないと……と、撮ってみたのは横浜アリーナのロビー。ツアーグッズを含めて、こういうアートワークもセンスが良くて、最近のアイドルのクオリティって上がっているんだな〜って、変なところで感心。




でも……
実際のところ、これまでは、30歳を過ぎてアイドルのコンサートで盛り上がる自分、ちょっとどうなの? って思っていたのも事実。
ミーハーでいて最も楽しめるはずの10代に、そういうものをすべて否定して生きてきた私。
「カッコ悪い」とか「ダサい」とか思ってました。
でも、そういう自分自身に対するカッコつけ、みたいなものって、30代になると必要なくなってくるんだよね。
それは、諦めとかではなくて、「好きなものは好き」、「楽しいものは楽しい」と言える自分への自信が付いたこと。
そして、言わないことに対する後悔をたくさんしたこと。

周りの目を気にすることも大事。でも、ツッパリ過ぎて素直になれないのってもったいない。
いま思えば、10代の頃にそうやって友達と「キャーキャー」いい合えてたら楽しかったと思う。
当時は、思いっきりそういう彼女たちを上から見て否定していた、つまらないヒトでしたね〜。
いまは、自分に素直に! と好きなものに邁進中というか、猛進し過ぎ(笑)ですが。

ちなみに、今回の夏コンを観て改めて「嵐ってすごくよくできたグループだなぁ〜」というのが感想。
テレビのバラエティ(『嵐の宿題くん』とか『まごまご嵐』とかね)を観ていて、
5人がすごく仲がいいのは周知のことだと思うけれど、
それ以上に、5人のバランスがすごくいいんですよ、これが。
嵐は、5人それぞれが「われ先に!」っていうところがなく、
それぞれに違う長所があって、互いにリスペクトしながら互いに引き立て合うことができるグループという気がしました。

7月28日(土)〜8月1日(水) 横浜アリーナ(全5回公演)
以降、長野、石川、広島、福岡、愛知、宮城、浜松、新潟、神奈川で公演。
ちなみに、9月22日(土)、23日(日)は、再び横浜アリーナです。
な、なんと追加公演がドームに変更になりました!(日程も変更!)
9月23日(日)・24日(祝) 京セラ大阪ドーム
10月7日(日)・8日(祝)  東京ドーム
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プロフィール
プロフィール
望月リサ。ライター。女性誌やWebサイトでインタビューやカルチャー関連の記事を担当。締め切り間際でも観たい舞台は絶対にハズさないステージフリーク! 「ライブじゃなきゃ味わえないこと、いっぱいあります。ハマるとこんなにすばらしいものはないです。劇場にもっともっと足を運びましょっ。」
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